HOME › シロアリについて
「シロアリ」は体長わずか数ミリの昆虫。主に地下に巣を作って生活をします。ミツバチやアリと同じように、高度に組織された集団(コロニー)を形成して生活している社会性昆虫です。
写真提供:バイエル クロップサイエンス株式会社1.シロアリは湿気と温度差がない場所を好みます。
シロアリが生きていくには、「湿気」「木材などのエサ」「温度が安定している環境」が必要です。したがって、水を使用する浴室・台所・洗面所・トイレ、また、風通しが悪く湿気の多い床下等での被害が多くなります。
2.シロアリの活発な活動時期は主に春から秋です。
西日本では獰猛なイエシロアリがいるのでこの時期は特に要注意。ヤマトシロアリも8月には若干勢いが衰えますが、やはり注意が必要です。また4月~7月には新たな巣を求めて羽アリが一斉に※群飛(スウォーム)します。群飛が見られるのは優秀な巣(コロニー)なので、万が一ご自宅から羽アリが出た場合、地下もしくは家中に立派な巣がある可能性が飛躍的に上がりますのですぐに対処が必要です。
群飛(スウォーム)とは…
大量の羽アリ(有翅虫)が同時に飛び出す現象を群飛(スウォーム)といいます。 多くの方々はこの羽アリを目撃してシロアリの被害に遭遇されていることに気づかされます。
群飛は新たな巣作りと子孫繁栄を目的として一年のこの時期だけに羽アリとして飛び回ります。 この羽アリが雄雌の対になり将来の王アリ・女王アリとなります。3.シロアリは、階級ごとにそれぞれ特別な役割を担っています。
シロアリは社会性昆虫。たとえば、最多数の職蟻は、集団で日々新しいエサ場を求めて地中を動き回っています。1つのコロニーには数万から数百万ものシロアリがいると言われ、それが被害拡大の原因となります。
4.職蟻はコロニーの仲間にエサを運び与えます。
仲間のシロアリ全員にエサを運んで食べさせるため、多くのエサが必要になります。この習性が短期間で被害を大きくします。つまり、巣を根絶しなければ、シロアリ被害は続くのです。
日本に広く分布し、建物に害を及ぼす代表的な種は、「イエシロアリ」と「ヤマトシロアリ」です。
イエシロアリ
主に西日本に生息している「イエシロアリ」は一つの集団が大きなもので100万匹にも及ぶ巨大な巣をつくります。 また6月から7月の夕刻から夜間にかけて赤褐色の羽アリ(有翅虫)が一斉に発生いたします。
イエシロアリの羽アリは温暖多湿な夕刻に飛び立ち夜間になると電灯に集まる習性(走光性)をもっています。
生殖能力が非常に大きいので少々のしろありを駆除した程度では集団には全く影響はなく「女王」のいる「本巣」を駆除しないと被害を止めることはできません。
獰猛かつ進行が早いため被害は家屋の倒壊につながる程、大規模になることがあります。迅速な対策が必要です。(※写真クリックで拡大)ヤマトシロアリ
全国的に生息する「ヤマトシロアリ」は数千から数万匹程度で構成されます。
また4月から5月の昼間に黒色の羽アリ(有翅虫)が一斉に発生いたします。
ヤマトシロアリの羽アリは雨後で快晴となったような温暖多湿の日の午前中(10時~12時頃)に飛び立つことが多いです。
イエシロアリと比べると規模が小さく進行は遅いものの、放っておくと複数の巣を作ることもあり被害は深刻なものになるので早めの処理が必要でしょう。(※写真クリックで拡大)その他
まれに「アメリカカンザイシロアリ」という国外より輸入された製品とともに持ち込まれたシロアリが見つかることがあります。
他のシロアリの比べると甚大な被害になることは少ないといえますが、乾燥に強く木の中などのわずかな水分で生きることができるので家具などを含むすべての木に生息する可能性があり予防が困難になるため厄介なシロアリです。